「may」の用法は主に3つあり、「許可」、「推量」、そして「祈願」を表します。ひとつ注意してほしいのは、「may」の過去=「might」は常に成り立つわけではないということ。
時制の一致や仮定法などの場合をのぞいて、過去形を「might」で表すことはありません。
許可を表す
許可を表す
「may」の用法としてはいちばんよく使われるものです。「~してよい」と訳します。
例
You may use this office for the time being.
しばらくはこの事務所をつかってもいいですよ
May I sit here?
ここに座ってもよろしいですか
問いに対する答えは、肯定ならYes, you may.「はい、よろしい」、否定ならNo, you may not.「いいえ、よくありません」か、No, you must not.「いいえ、いけません」となります。
推量・可能性を表す
推量・可能性を表す
これもよく使われる用法です。「~かもしれない」という意味を表します。
例
I may be away on a business trip next week.
来週出張に行くかもしれない
That email message may contain a virus.
そのEメールのメッセージにはウイルスが含まれているかもしれない
祈願を表す
祈願を表す
少し形式ばった言い方ですが、「~しますように」の意味です。
(May+主語+動詞)の語順になります。
例
May there never be another war!
再び戦争が起こりませんように
May God forgive me!
神よ、我を許したまえ
「may」を使った慣用表現
「may」を使った慣用表現
1⃣ may well~には「(多分)~だろう」、「~するのももっともだ」の意味があります。
例
Mr.Thompson may well need a translator during his visit to the Japanese office.
トムソン氏が日本の支社に出張する際には、通訳が必要だろう
You may well get angry.
君が怒るのももっともだ
2⃣ may as well~は「~するほうがよい」という助言などを表します。
例
You are too tired to finish this report tonight. You may as well go home.
君は疲れていて、今夜はこの報告書を終えられないよ、家に帰ったほうがいい
3⃣ may[might] as well~as-は「-するのは~するようなものだ、-するくらいなら~したほうがましだ」という意味になります。
例
You may as well throw money away as continue with this useless project.
この無益なプロジェクトを続けるくらいなら、金を捨てるほうがましだ
「might」は「may」より自信度が低い(可能性が薄い)
I might be away on a business trip next week.
来週、出張にいくかもしれない
この「might」は「may」とほぼ同じ意味です。「might」は「may」より可能性が薄いという気持ちを含むこともありますが、少なくともこの例では「may」の過去形でないことはわかると思います。この場合の時制は現在です。
「(過去において)~したかもしれない」は〈may+have+過去分詞〉で表します。
例
He may have made a mistake in the preliminary calculation of the sales figures.
彼は売上高の試算を誤ったかもしれない
※preliminary 予備の、準備の