英語で「cheap」と「low」はどちらも「安い」という意味を持ちますが、この二つの表現は微妙にニュアンスが異なるため、使い分けに悩む方も多いと思います。
そこで今回は、「cheap」と「low」の違いについて簡単に解説していきます。
給料は「安い」ではなく、「低い」と言う
「安い」 は 「cheap 」なのに、「My salary is cheap. 」とは言いません。 どうしてでしょうか?
cheap は 「物やサービス」の価格について使う語で、給料が 「低い」にはlow を使います。
○ My salary is low. (私の給料は低い)
× My salary is cheap.
上記の疑問は、日本語の 「高い」 「安い」 という訳語に惑わされてしまう例です。
本来これらは、物の値段やサービスの費用に使う語で、それぞれexpensive (価格が高い) と cheap (価格が安い) を用います。
Things are very expensive in Japan. (日本はとても物価が高い)
This suit was cheap. (このスーツは安かった)
一方、給料 (salary) や収入 (income) には、high (高い) とlow(低い)を使います。
largeとsmallで表現することもあります。
○ His salary is high [large]. (彼の給料は高い)
× His salary is expensive.
これらを、簡単な表にまとめてみましょう。
名詞となる部分 | 高い | 安い |
物・サービスの価格 | expensive | cheap
inexpensive |
給料・収入の金額 | high
large |
low
small |
expensive と cheap は 「物自体」に使うもの
また、勘違いしやすいのが、次のような使い方です。
○ The price of the camera is low. (このカメラの値段は安い)
× The price of the camera is cheap.
「price は 『値段』だから、 “cheap” ではないのですか?」という質問がきそうですが、
ここで確認しておきたいことは、expensive と cheap は 「物自体」に使うものだということです。
cost (経費)、fare (料金)、 price (値段)、 rent (賃料)といった「単語」に対しては、high と low を用います。
今回は以上になります。