英会話

「がんばって」を英語で「Take it easy」と言うワケ

 

 

日本人が日常生活で何度も使う表現の1つに「がんばって」という言葉があります。

 

日本人の感覚でこの「がんばって」をそのまま英訳しようとすると、「努力」や「根性」を連想してそのような言葉を使ってしまいそうですが、欧米の文化では日本と違い能力や才能を評価する「合理主義」が根底にあるため、このような状況の場合、日本人とは違った発想をします。

 

今回はなにかを「がんばる」時、欧米人はどのようは思考をするのか考えていきましょう。

 

 

 

「take it easy」と言うワケ

 

日本人が日常生活の中で最もよく使う表現といえば「がんばって」と「よろしくお願いします」ではないかと思います。

 

私たち日本人の根底には、元来「まじめに努力する」ことを美徳とする「根性主義」が存在しています。

 

一方、欧米の文化には努力や根性よりも、能力や才能を評価する「合理主義」が根底にあります。

 

 

 

緊張志向と弛緩志向のちがい

 

私たち日本人は、例えば野球の試合で二死満塁といったような重要な場面でピンチヒッターに起用された外国人選手が、ガムをペチャクチャ嚙みながらバッターボックスに入るところを見て驚きます。

 

ふざけた、不謹慎な人間のように日本人の目には映るのです。日本人なら真剣そのものの顔で、緊張して出てくるのが普通だからです。

 

しかし、欧米人はそのような重要な場面にあるときこそ、肩の力を抜いてリラックスしようとするのです。

 

実際、欧米人は極めてフォーマルな場面や身の危険にさらされたような場面でもジョークを言ったりします。

 

したがって、日本人が「がんばって」と言うような場面で、欧米人は「Take it easy.(気楽にいこうぜ)」という表現を使います。

 

「がんばって」に相当する英語表現「Try your best.」「Keep on going.」「Go for it.」などは、よほど自信を失っている人がいたら使うことはあっても、日本人が「がんばって」と言うような場面ではほとんど使われません。

 

むしろ、これらの表現とは反対の意味をもつ「Take it easy.」を使います。状況によっては、「Good luck !」と言うこともあります。

 

 

 

「よろしくお願いします」は英語には無い?

 

もう1つ、日本人がとてもよく口にする表現に「よろしくお願いします」があります。これは別に何もお願いするつもりはまったくない場合でも、この表現はよく使われます。

 

例えば、初対面の人にあいさつをする時に、まず「初めまして」(How do you do?)と言いますが、その次に言う言葉はたいてい「よろしくお願いします」になるでしょう。この場合、英米人なら「Nice to meet you.」になります。

 

日本人は例えば年賀状にも「今年もよろしくお願いします」と書くことが多いですが、「何年も会っていない人に、あらためて何をお願いするつもりなのだろう」と欧米人は不思議がります。

 

これは英訳すれば、「I humbly ask your continued favor this year,too.」となりますが、英米人にとってはかなり不自然な表現になります。

 

「I'm looking forward to seeing you sometime this year.」(今年はぜひ一度お会いしたいものです)

 

これくらいの英文であれば自然な感じになるでしょう。

 

 

 

今回は以上になります。

 

 

 

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