「Hope」と「Wish」は、英語表現でよく使われる似たような意味を持つ単語ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。
この違いを理解することは、英語を使う上で重要なスキルのひとつです。
この記事では、「Hope」と「Wish」の使い分けのポイントを解説していきます。
実現の可能性が高いか、見込みがないか
「hope」 と 「wish」、この違いは結論から言えば、実現の可能性が高いか、見込みがないかになります。
「I hope〜」も「 I wish~」も、中学生の頃から、単純に何かを望むときに使うと思っていた方も多いと思いますが、実際は違う使い方をします。
hope は実現が期待できたり、 実現すると信じていることを希望するとき、
wish は実現が不可能だったり、難しいことを願い望む場合に使います。
例
I hope you get better soon. (早く回復されることを願っています)
I hope you pass the driving test. (運転免許試験に合格することを祈っています)
hope は、実現の可能性がありそうな未来のことを希望するときに使います。
通常はhope のあとに未来形が続きますが、内容が未来であっても, 助動詞will を使わずに現在形で表すことが多いです。
wish は,、実現の見込みがほとんどない現在の願望を「~であったらなぁ」と言う場合に使います。
その意味から, wish のあとには主に仮定法が続きます。
例
I wish I were rich. (私がお金持ちだったらなぁ)
I wish I could fly like a bird. (鳥のように飛べたらなぁ)
hope | wish |
実現の可能性のありそうな未来の希望 | 実現の見込みがほとんどない現在の願望 |
通常は動詞の未来形が続く | 通常は仮定法が続く |
以上のことから、次の例文は不自然ということになります。
× I wish it will be sunny tomorrow.
明日晴れることは実現の望みがないわけではなく、wish のあとに未来形がきているのも間違いです。
この場合はhope を使って,次のように言います。
○ I hope it will be sunny tomorrow.
相手の幸運を願う「wish」
なお、相手の幸運を願う場合は、 慣用表現としてwish を次のように使うことがあります。
この場合は上記の< I wish +仮定法 > の構文とは違い、<l wish +人+物事> となっているので注意してください。
例
I wish you good luck. (幸運をお祈りします)
I wish you a Merry Christmas. (素敵なクリスマスを過ごしてください)
I wish you a Happy New Year. (楽しいお正月を)
「Hope」と「Wish」の違いは、希望することに対しての実現可能性です。実現が期待できる場合は「hope」を使い、実現が難しい場合は「wish」を使います。
今回は以上になります。