「of course」(もちろん)という言葉は、多くの場面で利用される一般的な表現です。しかし、その使用方法には注意が必要です。
日本語の「もちろん」と同じ意味合いで常に使用してしまうと、場合によっては、この表現が失礼に受け取られることがあるため、使い方を考える必要があります。
今回は、「of course」について注意すべきことを述べていきます。
"Of course" は、言い方によってはキツイ言葉
「もちろん」という意味の “Of course.” は場合によっては、かなりきつい表現になるときがあります。それはどんな場合でしょうか?
「Of course」は、言い方によっては 「当然でしょ」 というような冷たい印象を与えてしまうことがあります。
「もちろん」 と言いたい時は、 何も考えずに Of course. と言ってしまいがちですが、果たしてどんな場合でもそれでよいのでしょうか。
Can I go to the bathroom ? (トイレに行ってもいいですか)
→ Of course. (もちろん )
Would you mind if I smoke ? (タバコを吸っても構いませんか )
→ Of course not. (もちろん構いませんよ)
上の二つの会話例文は、Of course. のよい使い方だと思います。
相手が何らかの許可をためらいながら求めている時に、 「そんなの気にしなくていいよ。もちろんそうしていいよ」 と思いっきり感じよく答えてくれています。
これが、単に 「Yes, you can.」 とか「I don't mind. 」という返答だったら、何だかしぶしぶ許してもらっているみたいで気を遣ってしまいます。
こういう Of course. の使い方こそ、コミュニケーションを円滑にするのだと思います。
言い方、使い方次第でバカにしているように聞こえる
それに対して、次の会話例文ではどうでしょうか。
Do I have to make a reservation ? (予約をしなければならないのですか)
→ Of course. (もちろん )
Do you speak French ? (フランス語を話しますか)
→ Of course. (もちろん)
このように何か自分の知らないことを誰かに聞いて、強い口調でOf course.(もちろん)と言われたら、何だか「嫌な感じ」になります。
「そんなの当たり前でしょう。 そんなことも知らないの ?」と言われているように感じるものです。
このように「 Of course. 」は、言い方、使い方によっては、人を馬鹿にしているように、また見下しているように聞こえることがあります。
「もちろん」 = Of course. だけではありません。
“Sure.” や “Absolutely.” や “Definitely.” “Oh, yes.” とか “That's right.”もすべて「もちろん」として使えます。
また、アメリカの中西部あたりでは、 “You bet.” という表現も使われています。
これも「もちろん」 の意味になります。
「Of course.」と言うときは、いらぬ誤解を受けないためにも、にっこり笑って感じよく言いましょう。
「もちろん」 は、「Of course.」だけではないことを覚えておきましょう。
今回は以上になります。