日本語で「どうぞ」は日常生活で何度も使う便利な多義語です。
物を渡すとき、道を譲るとき、何かを認めるとき、などいろいろな場面で使われますが、英語でこの「どうぞ」はどのように言えば良いのでしょうか。
日本語と同じようにひとつの言葉で通じるのでしょうか。考えてみましょう。
「どうぞ」の使い方
「どうぞ」は日常生活で何度も使う便利な多義語です。大別して次の4つの使い方があります。
①何か品物を手渡す
②何かを勧める、行為を促す
③了承する、OKする
④相手にお願いして自分の希望を述べる
これに対応する英語は状況によりさまざまです。
品物、飲み物などを手渡す
Here you are. どうぞ。
Here you go. どうぞ。
Here is your (品物など) (品物など)どうぞ。
何かを勧める、行為を促す
Would you like...? ・・・はいかがですか?
Please... どうぞ・・・。
了承する、OKする
Yes. はい(どうぞ)。
Sure. もちろん(どうぞ)。
Go ahead. どうぞ。
希望を述べる
Please... どうぞ・・・してください。
「どうぞ」の会話例
頼まれたものを「どうぞ」と手渡す
相手:Could I have a glass of water ?
お水を一杯いただけますか?
あなた:Of course, here you are.
はい、どうぞ。
お客:I'd like to look at that blue bag.
あの青いカバンを見たいのですが。
店員:Sure, here you are.
こちらです。どうぞ。
※品物を渡すときの「どうぞ」はpleaseではありません。pleaseを付けると「…してください」と正反対の意味になり、ネイティブスピーカーを困惑させます。
キオスクで新聞を買う
客:Newspaper, please.
新聞をください。
店員:Here's your newspaper.
はい、新聞をどうぞ。
何かを勧める、行為を促す
客:Where is the restroom?
トイレはどちらですか。
店員:This way, please.
こちらへどうぞ(ご案内します)。
客:Thank you !
ありがとうございます。
了承する、OKする
客:Can I try this on ?
試着してもいいですか?
店員:Yes, the dressing rooms are over there.
どうぞ、試着室はあちらです。
知らない人:May I sit here ?
ここに座っていいですか?
あなた:Yes, go ahead.
どうぞ。
友人:I'm going now.
先に行くよ。
あなた:Go right ahead. I'll catch up.
どうぞ、どうぞ。すぐ追いつくから。
希望を述べる
友人:I'm off to climb Mt.Fuji.
富士山へ登山に出かけます。
あなた:Please take care of yourself.
どうぞお体を大切に。
友人:Thanks ,I'll email you when I get to base camp.
ありがとう。ベースキャンプに到着したら、メールします。
最後に
「here you are」や「here you go」は品物を出すときと同時に言います。
おもてなしのときは、はっきり発音して相手を誘導しましょう。そして笑顔で話せれば大丈夫です。
今回は以上になります。