英語リスニングを勉強しようとして、たくさん会話を聞いているのに、ぜんぜん効果が出ず、何を言っているのかわからない。
このような方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
今回はリスニングだけではリスニング力は伸びにくいことを知って、他の方法、音読ベースのリスニング学習のすすめになります。
リスニングだけではリスニング力は伸びないと知る
リスニングの勉強をしようとして、ただひたすら聞いているだけだと伸び悩みます。その力が無いのですから、聞こえないのは当然といえば当然です。
英語の資格を取ろうとしている受験生にも、そんな「ひたすら組」が多いように感じますが、努力のわりにリターンが少ないようです。
一定レベルまではいくのですが、そこからが問題で、伸び悩む方が多いようです。
そこで意外と知られていないのが、リスニングのための音読です。
音読によってリスニング力が急速に改善され、短期間で聞こえるようになってきます。「自分の口で、その音やフレーズを発音しながら、リスニング力を自ら取りに行く」、といった学習方法です。
リスニングに自信のない人はもちろん、一定のレベルで伸び悩んでいる人は、音読ベースのリスニング学習を始めてみましょう。
これまでどうしても聞こえなかった英語が、途端にわかるようになったり、モヤモヤしていた壁を突破できるはずです。
ここで強調したいのは、いずれの段階においても、リスニングに必要なスキルというのがあって、それを自分で取りにいきましょう、ということです。そして、その手段として有効なのが音読なのです。
音読してみましょう
下記の英文を音読してみましょう。状況的に音読が難しい場合は黙読でも構いません。立ったまま、もしくは歩きながらでも、口を動かし、音読もしくは黙読します。
目安は10回です。慣れてきたら次第にスピードを上げていきます。
I'm honored to be with you today at your commencement from one of the finest universities in the world.
Truth be told, I never graduated from college. And this is the closest I've ever gotten to a college graduation.
本日は、世界で最もすばらしい大学のひとつから卒業される皆さんとご一緒できて光栄です。正直に言えば、私は大学を卒業していません。
私にとっては、本日の式が、これまででもっとも大学卒業に近い経験です。
このセリフは、スティーブ・ジョブズのものです。スタンフォード大学の卒業式で講演した際、彼が冒頭で発した有名なセリフです。
どうでしょう。セリフ全体を眺めてみると、まず、「honored」は「光栄に思う」だな、とか、「commencement」は「学位授与式」なのか、とか、
「one of the finest universities in the world」は「世界で最も良い大学のひとつ」だろう、とか、「Truth be told」は「正直に言うと」という表現で、辞書によると、もとは「if the truth should be told」らしい、とか。
知っているところはそのままで、知らないところは調べてみて、全体を把握したうえで音読すると効果的です。
10回、音読できたら、実際の動画を見て、ジョブズのセリフを聞いてみましょう。
ナチュラルスピードの英語を一発で聞き取れるか、チャレンジしてみましょう。(YouTubeで、スティーブジョブズ スタンフォードで検索)
ここで体験していただきたいのは、何もせずにリスニングをしたときと、音読を交えてリスニングしたときの「感覚の違い」です。
かなりの違いが体験できると思いますので、是非やってみて下さい。
リスニングは経験が必要
ストレス無く聞こえるようになるには、出てくる単語やフレーズを「知っている」ことはもちろん、「自分でも話したことがある」という経験が重要になってきます。
そんな単語やフレーズは、多少速いスピードで話されても、聞き取ることができるわけです。
とはいえ、普通の学生や社会人には日常的に英語を話す機会はあまりありませんから、音読でカバーすればいいのです。
自然にまかせず、自分から積極的に英会話を取りに行く、この勉強方法を実践すれば、伸び悩んでいたリスニング力を向上させることができると思います。
今回は以上になります。