英会話

「shy」は恥ずかしい?足りない?迷いやすい多義語を解説

 

やさしい英語なので分かったつもりでいたけど、完全な誤解だった。だけど、どこが間違っていたのだろう…。      こんな経験はありませんか。

 

一見、簡単に見える単語でも実はいろいろな意味が隠されています。今回はそのような「多義語」について解説していきます。

 

 

 

reserve とっておく

 

多義語はくせ者です。かんたんに見える多義語ほど、わなが隠されています。多義語でつまずかないためにも、意味を幅広く考えるくせをつけましょう。

 

休みの計画につきものなのが、予約です。国内、海外問わずホテルの予約をしたり、いろいろなアクティビティの予約をするのではないでしょうか。

 

予約の英語では、よく「make  a  reservation」を使いますね。ホテルだったら、

 

Can  I  make  a  room  reservation ?

部屋の予約をしたいのですが。

 

レストランだったら、単に、

 

Can  I  make  a  reservation ?

予約をしたいのですが。

 

これが動詞に転じて、

 

reserve  a  room

部屋の予約をする

 

reserve  a  table

テーブルの予約をする

 

などとも言います。ちなみに医者などの予約には、「make  an  appointment」を使います。

 

さて、この「reserve」という動詞。なにも「予約する」だけではありません。その他の意味として「とっておく」「控える」などがあります。

 

ある人が何かを決めかねているとしましょう。そんなときには、

 

I  reserve  judgment.

 

と言います。この発言を聞いて、つい「決定を予約する、って何だ?」と誤解しがちですが、ここでは、決定をとっておく、つまり、決定せずにおく。の意味になります。別の言い方に、

 

I  delay  final  judgment.

最終決定を先延ばしにする。

 

もあります。この表現を見ると、「I  reserve  judgment」の意味がよくわかるのではないでしょうか。

 

I  have  reservations  about  your  plan.

その計画には、懸念を感じる。

 

もう少し悪いニュアンスになると、「懸念」の意味になります。

 

 

 

shy 到達していない

 

よく恥ずかしがり屋の人を指して、

 

He  is  shy.

彼は恥ずかしがり屋です。

 

などと言いませんか。例えば、英語でなにか意見を求められた。でも恥ずかしくて何も答えられない。そんなとき、ついその人のことをshyだ、などと言ってしまいます。

 

しかしこの形容詞はあまり感じの良い言葉ではないので、こんな時には、ぜひ、

 

He  is  reserved.

彼は、控えめな性格をしています。

 

という表現を覚えておきましょう。感情や意見をとっておく、言い換えれば、外に出さない、つまり控えめな性格だ、ということになります。

 

shyは通常、「恥ずかしい」という意味でしか使いませんが、こんな風にも使えます。

 

He  is  just  shy  of  sixty.

あと数年で60才に手が届く。

 

「60才になることが恥ずかしい」なんて解釈した人はいませんか。

 

shyの本来の意味が理解できず、「恥ずかしい」という意味だけを知っている人は、このように考えるのも無理はありません。

 

では、状況を変えて、アメリカンフットボールの試合を想像してください。アメフトに興味のない方はゴルフでも構いません。とにかく、ボールをある位置にまで動かしたい。ところが数インチ足りなかった。そのような場合、

 

A  couple  of  inches  shy.

数インチ足りない。

 

と言います。さて、これでshyが見えてきたでしょうか。

 

そうです、shyには、ある基準点まで到達していないという意味があります。初めの文は、あと数年すれば60才、次の文は数インチ足りない、ということ。だから、「I'm  shy」というのは、何か不完全な人間という否定的なニュアンスが出てしまう表現なのです。

 

I  always  shy  away  from  my  troubles.

いつもトラブルを避けている。

 

逃げる意味もあるshy。正直、良い意味では使われません。

 

 

 

buy 受け入れる

 

「buy」という動詞は様々な場面で使われます。

 

I  don't  buy  that.

 

「それは買いません」と消費者が自分の権利を主張している、そんな解釈をした人がいるかもしれません。しかし、ここでは相手の意見や提案などに対して、それはちょっといただけない。

 

と提案を拒否しています。その反対に、提案などを受け入れる場合には、

 

I  buy  into  it.

 

となります。日本語でも、「君の考えは買うよ」という言い方がありますね。

 

この他、日常生活でよく使われるbuyの使い方をいくつかあげておきます。

 

相手に食事をおごるときには、「食事を買ってやる」と言います。

 

I'll  buy  you  dinner.

夕食をおごるよ。

 

企業の買収などにもこのbuyが使われます。

 

A  bought  B.

A社はB社を買収した。

 

と能動態でも書けますが、

 

B  was  bought  by  A.

B社はA社に身売りした。

 

のように、受動態でも多く使われます。ほかの言い方として、

 

A  was  merged  with  B.

A社がB社と合併した。

 

A  was  acquired  for  $20  million  by  B.

A社がB社に2千万ドルで吸収された。

 

など、いろいろな表現があります。その基本は「buy」です。

 

 

今回は以上になります。

 

 

 

 

 

 

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